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DXの時代だからこそ「人間らしさ」で未来を創る。インフラを支え、人を育てる富士電通の飽くなき挑戦。【富士電通株式会社】
2026.07.22
富士電通株式会社/代表取締役社長
福川 鉄平
半世紀の信頼を礎に「第二の創業」へ。社長が語る採用と育成のリアル。
鹿児島市易居町に本社を構える富士電通株式会社は、1969年の創業以来、半世紀以上にわたり地域の情報通信インフラを支え続けるIT・通信ソリューション企業です。富士通のパートナーとして、自治体や医療機関向けのネットワーク構築から保守までをワンストップで提供。2019年の創立50周年を機に「第二の創業」を掲げ、現在は福川鉄平社長のもと、最先端のDX支援とアットホームな職場環境づくりに力を注いでいます。
1. 一瞬で成果がゼロになる恐ろしさ。新卒採用の苦い経験から学んだこと
――最近、採用や社内育成に非常に力を入れられていると伺いました。何かきっかけがあったのでしょうか。
社長: 実は、以前は新卒採用を途中でやめていた時期があったんです。一番の理由は、多大な時間とコストをかけて1年近く一生懸命に採用活動を動かしたにもかかわらず、最終面接を経て内定を出した直後に辞退されてしまったことでした。
その瞬間に、積み重ねてきた成果が一瞬でゼロになる。新卒採用に潜むこのリスクの大きさに直面し、「これは恐ろしいな、マイナスからのスタートだな」と、当時の考え方がガラリと変わったんです。
――採用にかけるエネルギーが大きい分、そのダメージは計り知れないですね。
社長: それだけではありません。仮に入社してくれたとしても、当時の社内にはしっかりとした研修体制や育成体制が整っていませんでした。身近に面倒を見てくれる先輩がいなければ、せっかく入ってもまたすぐに辞めてしまうだろうという不安もありました。だからこそ、まずは受け入れる側の体制を強化しなければならないと痛感したのです。
そこで今年の4月、社内に「経営企画室」という部署を新たに立ち上げ、人材強化のミッションを据えました。そして、その室長として新たな人材を迎え入れることができたんです。
2. 新たな人材との巡り合わせ。経営企画室の再始動
――坂田さんの入社は、素晴らしい巡り合わせだったそうですね。
社長: 本当にそうです(笑)。元々は、大手求人媒体の担当者として、私たちに人を紹介してくれていた本人だったんですよ。「求人ページにお金を払って掲載しているけれど、なかなかうちが求める人材とマッチしないよ」なんて、半分冗談混じりで彼に相談していたんです。
そんな話をしながら、彼に「私は今年で50歳になる。あと20年経ったとき、次の時代を託せる30代前後のリーダー人材が社内に全然いない。未来を託せる人を見つけたら、私は本気で投資したいんだ。坂田くん、君みたいな人が欲しいよ」と、彼にラブコールを送っていました。
――相愛のタイミングだったわけですね。
社長: ちょうど彼自身も、結婚を機に鹿児島に腰を据えたいと考えていたタイミングだったそうです。転勤の可能性を考え、鹿児島に残って挑戦しようと思ってくれたようで、様々な偶然が重なり、4月1日に入社が決まりました。
実は、私がかつてこの会社に入社したときも、最初に配属されたのが「経営企画室」でした。その後、私が常務に就任したタイミングで一度その部署は閉鎖していたのですが、今回、社長直轄の部署として再始動させた形になります。

3. 「人は変わらない、だから知恵を足し算する」独自の育成・採用哲学
――現在、新設された経営企画室では、具体的にどのような動きをされているのでしょうか。
社長: メインの役割は「人の育成」と「採用」です。やはり、今ここで人材に投資しなければ会社の未来はないと考えています。
育成に関しては、私の根底に「人はそう簡単に変わらない」という考え方があります。例えば、元々インドア派で控えめな性格の人が、いきなりお祭り騒ぎが好きな明るい性格に変わるかと言われれば、それは難しいですよね。無理に性格を変えようとするのではなく、知識を植え付ける、知恵を身につけさせる。そういう「足し算の教育」を徹底していこうというスタンスです。
――性格を変えるのではなく、能力や知恵をプラスしていくのですね。では、採用面でのスタンスはいかがですか。
社長: 「人が足りないから誰でもいい」という妥協した採用は一切しません。きちんとしたスキルや熱意を持った人に、適正なお給料をしっかりとお渡しして、納得して来てもらう。この基準を徹底しています。
そうして良い人材が集まれば、会社の雰囲気は自然と明るくなります。明るい職場にはさらに良い仲間が集まり、サービスの質も向上していく。採用、育成、定着はすべて一本の線で繋がっているんです。
4. DXの時代に、なぜ「泥臭い人間力」なのか
――御社は自治体や医療機関向けに最先端のIT・通信ソリューションを提供されています。デジタルな価値を追求されている一方で、敢えて「泥臭い人間力」にフォーカスされているギャップが非常に新鮮です。
社長: 時代に逆行しているように見えるかもしれませんね(笑)。ですが、いくらDXや生成AIを使って少数精鋭の生産性を上げたとしても、「最終的に意思決定をするのはAIではなく人間」なんです。
どれだけ優れた道具があっても、それを扱う人間に意思決定の能力がなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。全員がリーダーになる必要はありませんが、少なくとも会社を引っ張る管理者が、正しい意思決定をできる人材でなければならない。
今の時代、多くの経営者が「社員が管理職を目指したがらない」という悩みを抱えています。しかし、今この時代に「エネルギーのある人材」を見つけたら、徹底的に投資する価値がある。ちなみに、私が坂田くんに惹かれた一番の魅力は「笑顔」と「声の張り」でした。彼のような存在が社内にいることで、今後入ってくる新入社員たちを明るくリードし、職場を明るくしてくれる。そう確信できたからこそ、もう一度新卒採用に挑戦しようと決意できました。
――社内のコミュニケーションを活発にするために、他にも取り組まれていることはありますか。
社長: 毎月25日に「25日会」という社内懇親会を開催しています。会費は一律2,000円で、超過分は会社負担です。給料日というみんなが一番笑顔になれる日に日程を固定することで、参加したい社員が事前に仕事を調整できるようにしています。
もちろん強制ではありませんが、普段の業務面談だけでは見えてこない、気軽なコミュニケーションが生まれる場を会社として用意しておくことが大切だと思っています。
5. 「明るく、楽しく、元気よく」地場企業としてのブランディングと今後の展望
――銀行員から転身され、経営を引き継がれて約5年が経ちます。今後の展望を教えてください。
社長: 私が入社した当時は昔ながらの古い体質が残っていましたが、私の銀行員時代の幅広い経験が、現在の会社再生や採用活動に非常に活きています。
私が常に社員に伝えているのは、「どうせやるなら、明るく、楽しく、元気よく」ということです。仕事で頼りにされるのは信頼されている証であり、非常に有り難いこと。嫌々やるよりも、笑顔で明るく取り組んだ方が絶対に周囲にプラスの影響を及ぼします。「富士電通に入って本当によかった」と、社員が心から思える企業にしていきたいですね。
――最後に、今後の対外的な発信における課題や意気込みをお聞かせください。
社長: 私たちは主に自治体向けのビジネスを展開しているため、一般の学生さんや地域の方々への知名度がまだ低いという課題があります。歴史があるため、中には「県外の企業なのではないか」と勘違いされている方もいらっしゃいます。
これからは、私たちが鹿児島に根ざした地場の企業であること、そして「こんなに明るく人間味のある先進企業なんだ」ということを、もっと外に向けて発信していく必要があります。そのためには、まずはトップである私が先陣を切って前に出なければならない。まずは私自身が広告塔となり、富士電通の魅力を広く知ってもらう機会をどんどん作っていきます。その先に、働く社員たちがもっと誇りを持れる、明るい未来が待っていると信じています。
公式サイト:https://www.fujidentsu.co.jp/
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